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日本人が渇望する『本物感』の欠如。ネイマールもいるのに? フランスリーグはなぜ人気がないのか

text by 小川由紀子 photo by Getty Images

ロシアワールドカップでも少数だったリーグ・アン所属選手

フランス代表
ロシアW杯を制したフランス代表。リーグ・アン所属選手はわずか9名しかいなかった【写真:Getty Images】

 フランス代表の人気は日本でもそこそこ高いが、この大会に出場した23人のうちリーグ・アンに在籍していたのは9人だけで、レギュラーとして毎試合出場していたのはPSGのキリアン・エムバペ、あとはリヨンのナビル・フェキルくらい。

 アントワーヌ・グリーズマンやポール・ポグバ、エンゴロ・カンテといった現代表の『顔』的選手はみな国外リーグを活動の場としている。エムバペやフェキルも、おそらく来シーズンはリーグ・アンにはいないだろう。

 よってレ・ブルーがリーグ・アンの延長線上にいるという印象は薄く、フランスが優勝したから今季はリーグ・アンを見てみよう、という動機にはなりにくい。

 23人全員が国内リーグ所属のイングランドや、やはり大半がリーガでプレーしているスペインのように、代表選手が自国リーグで活躍している国との違いは大きい。

 ちなみにドイツの調査会社のリサーチによれば、今回のワールドカップに出場した選手一人一人の活躍度を数字に表したものを彼らが所属しているリーグごとに集計したところ、ダントツ1位がプレミアリーグだった。リーガ・エスパニョーラ、ブンデスリーガと続き、お次はイタリア代表が出場していないのにセリエA、5番目にようやくイングランドの約4分の1の数字で優勝国のリーグ・アンが登場していた。

 一方、知名度が高い選手がいることで視聴者の興味を惹きつけることもある。

「中国、インドネシア、マレーシアなどのアジア諸国では、人々はチームではなく贔屓の選手を見たがる。PSGが見たいのではなく、ネイマールが見たくて人々はチャンネルを合わせるのだ」と語ったのはフランスリーグ協会(LFP)のゼネラルマネジャー、ディディエ・キロ氏だ。

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