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代表 6年前

意外に日本代表とそっくり? コスタリカ新時代の始まり、地震大国としての勇気と希望

text by 舩木渉 photo by Getty Images, Wataru Funaki

コスタリカ代表選手たちが「地震」と聞いて思うこと

ロナルド・ゴンザレス
ロナルド・ゴンザレス監督をはじめコスタリカ代表選手たちは被災地に力強いメッセージを送った【写真:舩木渉】

 最後に紹介したい日本とコスタリカの共通点、それはともに地震大国であるということだ。実はコスタリカでも度々大きな地震が起きている。2009年には首都サン・ホセ郊外で大地震が起きて甚大な被害が出た。今年8月にもマグニチュード5以上の地震が2度起きている。

 そんな彼らだからこそ、北海道で大地震が起きたこのタイミングでも来日してくれた。そのことには感謝せねばならない。台風21号の影響も受けて関西国際空港が使えず、韓国から急きょ中部国際空港に行き先を変更して、バスで大阪入りした。

「(災害で)犠牲になった方々、被災した方々にお悔やみ申し上げたい。逆に日本の皆さんに喜びを与えられたらいいと思っている。本当に日本のファンの皆さんにはスタジアムに足を運んでもらいたい。激しい試合になると思うし、サイドの速い動きなど、コスタリカも攻撃的に戦っていこうと思っている。ぜひスタジアムに来てください」(ゴンザレス監督)

「勇気を見せたい。クラブであろうと代表チームであろうと、僕らはサッカーをするのが大好きだということを見せたい。ボールに思い切り飛び込んで、守っては無失点を目指す。僕らには若い選手もいるし、勇気のある姿をピッチ上で見せていきたい。スタジアムで皆さんとお会いし、サッカーを楽しめることを願っているし、(地震や台風など)起こったことを忘れられるような試合にしたい」(ガンボア)

「多くの人々が生活を再建しなければいけない難しい状況だというのも知っている。だからこそ、僕たちはいい試合をして、日本の人々を幸せにしたい。全てがうまくいくことを願っているよ。心の底からいい試合をしたいと思っている。皆さんに『いい試合だった』と言ってもらえるように頑張りたい」(オビエド)

「韓国にいた時、地震のニュースを聞いた。日本の皆さんにとって決して簡単なことでない。もちろん僕らも地震は怖いし、嫌だ。でも僕たちはここにサッカーをしに来た。全てがうまくいくことを願っている。僕たちは全力を尽くして、それを見た皆さんがサッカーを楽しんで、すべてを忘れられるような試合になればいいね。日本の皆さんがこのような困難な状況を乗り越えることができると信じている。サッカーが起きたことを忘れる助けになれば嬉しい」(スミス)

 コスタリカ代表の面々は、日本で起きた大地震のことを理解して、被災地に思いを馳せ、被災者や日本のファンに勇気と元気を与えようと全力でぶつかってきてくれるはず。日本代表もその思いに応えねばなるまい。親善試合ではあるが、ピッチ内外で同じような境遇にある2ヶ国の本気の意地の張り合いに期待したい。

(取材・文:舩木渉)

【了】

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