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日本代表 6年前

森保Jに不可欠なリオ五輪世代の台頭。ロシアW杯での挫折、落選、高い壁を乗り越えて

text by 元川悦子 photo by Getty Images

千載一遇のチャンス、今こそアピールを

 コスタリカ戦では遠藤が青山と並んでダブルボランチを形成することが有力視され、植田と浅野はベンチからのスタートになりそうだが、必ずどこかで出番が与えられるはず。それを確実につかみ取ることができれば、ロシアでの屈辱を晴らすことにつながるはずだ。

 中でも、リオ世代のリーダー・遠藤にはベルギー移籍で攻守両面での変化を意識的に表現してほしいところ。7日の紅白戦を見ても、コンビを組んだ青山以上に積極的にボールに絡み、パスをさばいていて、ヴァイッド・ハリルホジッチ監督時代の守備的なイメージからは一変していた。「ベルギーでボランチをやれている影響は多少ある」と本人も自信を持って中盤の軸を担えるという。

「ポスト長谷部」に名乗りを挙げる意欲も十分で、ここで一気にレギュラーをつかみ取りそうな雰囲気もある。コスタリカ戦は彼にとって今後への重要な試金石になりそうだ。

 浅野はA代表通算17キャップと今回の攻撃陣の中でも飛び抜けて経験値が高い。そのアドバンテージを生かし、1年前のロシアワールドカップアジア最終予選の大一番・オーストラリア戦で奪った先制弾のようなインパクトの大きな仕事を見せることが強く求められる。新天地・ハノーファーでも好スタートを切っているだけに、半年間ほとんど試合に絡めていなかったワールドカップ前とは状況が全く違う。その追い風をしっかりと生かすべきだ。

 一方、他の先発候補者である三浦、室屋、南野、中島も千載一遇のチャンスを生かすしかない。三浦のポジションには植田、冨安という欧州組がいるうえ、さらにロシアワールドカップで最終ラインを担った吉田麻也と昌子源という実績ある2人が控えている。

 室屋と同じ右サイドバックも酒井宏樹という飛び抜けた存在が君臨するし、南野や中島のポジションにも香川真司、乾貴士、原口元気というワールドカップで目に見える結果を残したアタッカーたちがひしめく。コスタリカ戦で何らかの仕事を見せない限り、その壁は超えられないのが現実だ。

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