アジア大会決勝前の公式記者会見に出席した韓国代表FWソン・フンミン【写真:舩木渉】
アジア競技大会の男子サッカー決勝を翌日に控えた31日、U-21日本代表とU-23韓国代表が共同で公式記者会見に臨んだ。
韓国のキャプテンとして会見に出席したソン・フンミンは「僕たちにはグループステージからいくつもの困難があった。準々決勝、準決勝もそうだ。もちろん明日の試合の重要性はわかっている。明日の試合は今大会の初戦のように考え、新しい試合のスタートだと思って戦うことが重要になる。自分たちのベストパフォーマンスを見せる。勝利するための準備はできている」と金メダル獲得への決意を語った。
今大会に参戦している韓国の選手たちにはキャリアを左右する大きな特権がかかっている。もし金メダルを獲得すれば、成年男子に義務づけられている兵役の免除を受けることができる。それでも腕章を任されたソン・フンミンは「毎試合が決勝のようなものだと思っている。日本と戦うのが楽しみだ。これまでの試合と比べても変わらない。明日の大きな戦いのために準備したい。いつも通りの準備をする」とあくまで平常心を強調した。
だが、やはり日韓戦という特別なシチュエーションは韓国にとって燃えるものがあるのかもしれない。「明日の試合は非常に重要。なぜなら日本が相手の試合だからだ」とソン・フンミンは語る。
「重要なのは自分たちのプレーを見せること。これが第一だ。そして我々のチームには若い選手が何人もいるが、まだ経験がない。僕はリーダー、キャプテンとしてアドバイスしていきたい。僕たちは明日の試合の勝利に飢えている。彼らの目を見ればわかる。とにかく明日の試合に向けていい準備をしたい」
腕章を巻く背番号7だけでなく、今大会9得点を挙げているガンバ大阪のFWファン・ウィジョ、バルセロナの下部組織出身FWイ・スンウ、レッドブル・ザルツブルクで南野拓実と同僚のFWファン・ヒチャンといった、A代表クラスの豪華攻撃陣を誇る韓国。兵役免除を勝ち取るために絶対負けられない戦いで、赤い悪魔が日本に襲いかかってくる。
(取材・文:舩木渉【インドネシア】)
【了】