マルチロールの便利屋ではなく…遠藤は重要な存在となれるか
遠藤も新チームで中核を担って行くべき一人だが、想定される起用法は最も未知数で、だからこそ楽しみもある。もともと複数のポジションをこなせることがアピールポイントであり、リオ五輪代表やその後の日本代表でも様々なポジションで起用されてきた。ただ、結局はどこのポジションでもスペシャリストの下に位置していたとも言え、ロシアW杯で出場機会が無かったこともその現実を印象付ける結果となった。
その遠藤にとって転機になりうるポイントが2つある。1つは新天地のシントトロイデンではもともと遠藤が本職として希望していた中盤で起用されていることだ。ベルギーリーグで優勝候補のゲンクを相手に途中出場となったデビュー戦で殊勲の同点ゴールをあげるとロケレン戦では中盤で初先発。さらにベフェレン戦では2点目をあげた。
試合によってシステムを変更するチームでも遠藤の中盤起用はベースになりつつある。しかも、これまで遠藤といえば守備的なイメージが強かったが、攻撃面でもアグレッシブさを出していることが新境地の開拓を印象付ける。
ただ、今回は2試合で大島を含む本職のボランチを4人招集していることもあり、遠藤は3バックの中央あるいは浦和時代のメインポジションだった右ストッパーで起用される可能性が高い。
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