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アジア 6年前

【英国人の視点】鹿島が見せたスコア以上の圧倒感。無抵抗の中国勢…クラブ初のアジア4強へ必要なこと

text by ショーン・キャロル photo by Getty Images for DAZN

クロスは驚異の46本。スタッツで圧倒

 天津はビハインドを背負っても全く反撃に転じる様子を見せず、12分後にはセルジーニョが同胞レオの後に続く。追加点となるライフル弾を突き刺し、鹿島はやや余裕を持って第1戦を折り返すことができた。

「前半はかなり攻めていましたが決めきれませんでした。それでも我慢して自分たちのやりたいプレーを続けたことが2得点に繋がりました」と山本脩斗は試合後に話していた。

「天津を抑えるためにやるべきことを全てやっていたので、攻めに出る時にも落ち着いてプレーを続けることができました。ホームで自分たちのやりたいサッカーをして無失点に抑えられたので、次の試合に繋がる結果が出せたと思います」

 Jリーグで8度の王者となっているチームは圧倒的優位に立った。だがもちろん、中国での戦いは決して簡単なものではないだろう。

 今回の試合では90分間にわたって圧倒的に試合を支配し、ボール保持率は68.3%に達した。パス数は天津の214本に対して437本と2倍以上。パス成功率は80.3%を記録し、試合時間の83.4%は中盤あるいは天津陣内でプレーが行われていた。

 さらにCK数は天津の1本に対して15本を獲得。クロス数は天津の10本に対して驚異の46本を供給し、シュート数も21本対10本と2倍以上だった。

 それでも後半終了間際にはひやりとする場面もあった。山本のらしくないクリアミスでヤン・シューにボールが渡ってしまったが、クォン・スンテの見事なセーブがシュートを阻む結果となった。

 こういった油断をなくすことこそが、来月の天津での試合に向けて大岩監督が選手たちに強く要求したい部分だろう。特に試合の序盤には、天津は多少の無理をしてでも攻めに出てくることが予想される。

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