「サッカー、好きですね」
――日本の女子サッカー選手の多くは、仕事や学校と並行しながら競技を続けています。日本ではそれが当たり前とも言える環境で、実際に長野選手も昨年は筑波大学に通いながら浦和レッズレディースでプレーしていました。
「大学に通うことは自分で決めたのですが、高校を卒業したら大学に行くか、働くかの選択肢しかありませんでした。働くのはちょっと違うと思って、大学に通うことにしたんですけど、まあ忙しくて。レッズレディースの練習に遅れることもすごく多かったし、1日に1時間半しかサッカーに費やせない。授業もパンパンに詰まっていて、サッカー以外のことにかける時間の方がはるかに長かったんです。
そこで『私はサッカーでなでしこジャパンを目指しているのに、何をしているんだろう』と思ってしまいました。昨年の夏くらいでしたね。そこで『サッカーにもっと時間をかけたい』と強く思って、冬にチェルシーに練習参加して、さらに『このままじゃいけない』と思って、環境を変えました」
――サッカーが大好きなんですね。
「サッカー、好きですね。友達と遊ぶのも楽しいですけど、やっぱりサッカーをしている時、ボールを触っている時が一番落ち着きます」
――移籍先に選んだ仁川現代製鉄レッドエンジェルスは、WKリーグの中でも優勝して当たり前の強豪クラブですよね。現在リーグ5連覇中です。
「リーグ優勝は当たり前ですし、負けも許されない感じで監督もすごく厳しいですけど、その中でこの1年は自分の成長だけに目を向けて、課題と向き合って、試合にもしっかりと出続けて結果も残していきたいですし、本当にもっともっとうまくなって、強くなって、成長していきたいという思いしかありません」