森保ジャパン、中1日でUAEとの準決勝へ
インドネシアで開催されているアジア競技大会も佳境を迎え、男子サッカーのU-21日本代表は29日にU-23UAE代表と準決勝を戦う。メダル獲得をかけた大一番は、お互いに準々決勝から中1日というハードスケジュールだ。
U-21日本代表は前日を休養にあて、グラウンドに出ることなく宿舎でのリカバリーのみにとどめた。森保一監督も「練習できていないのは日本だけではない」とし、「大切なのは選手が頭も体もリフレッシュすること。疲労をとってあげられれば」と、少しでも良好なコンディション準決勝に臨めるようにする重要性を語った。
一方、UAEは日本以上に深刻なコンディション問題を抱えているかもしれない。決勝トーナメントに入ってから2試合連続で延長戦、PK戦までもつれた代償は大きいか。マチェイ・スコルツァ監督は北朝鮮との準々決勝に勝利したあとの記者会見で「正直に言って、こんな経験はない。人生で初めてのことだ。私の見解では回復に1日しかかけられないというのは不十分で、選手たちにとっても非常に大きなリスクがある」と厳しすぎる日程に苦言を呈した。
それでも選手のモチベーションは高い。「僕の意見は監督と違う」と述べたFWアリ・アル・ヤーイーは「戦う準備はできている。日本は強いチームだが、僕らにとって休みは1日でも十分。これは人生に一度しかないチャンスだ」とコンディション面への懸念を一蹴した。
アル・ヤーイーの発言からも分かる通り、UAEは非常にタフな精神力を持ったチーム。北朝鮮との準々決勝も劣勢に立たされる時間は長かったが、懸命に耐えてPK戦に持ち込んで勝利をもぎ取った。日本がこれまでに対戦したサウジアラビアやベトナムに単純な実力では劣るが、苦しい状況でもタフに戦える集団であることは間違いなく、決して侮れない。
森保監督も「簡単にやらせてくれない、粘り強く戦ってくるチーム。勢いだけで勝たせてくれるチームではない」とUAEに警戒を強めていた。日本にとっても金メダル獲得に向けて負けられない一戦になる。