ソン・フンミンも絶賛する大活躍
もっとも褒めるべきはもちろん決定力だが、さらに素晴らしかったのは120分間、グラウンドで力を出し切った彼の姿勢だ。試合終了のホイッスルが鳴る最後の瞬間まで彼はペナルティエリア内で相手にとって脅威になる場面を数多く作りだした。
中央へどんどん切り込み、ウズベキスタンの守備陣にプレッシャーをかけ続けた。延長後半、ペナルティキックを獲得した場面も、彼の積極性が輝いた。ディフェンスが3人もいる中で果敢に突破し、相手のファウルを誘ったのだ。ストライカーとしての役目は全て果たしたのである。
彼の活躍ぶりに仲間も太鼓判を押す。この日、友人であるファン・ウィジョに2つのアシストを記録したソン・フンミンは試合終了後「彼が全てをやってくれた。そのおかげでここまで来れた」とし「得点力に関しては話す必要もない」と褒めた。ファン・ウィジョ本人もゴールへの執着を見せる。「僕のゴールでチームが勝つことをいつも願っている。自分の得点で最後にみんなで笑いたい」と意気込んだ。
この勝利で韓国はアジア大会のベスト4にたどり着いた。あと2試合に勝てば、念願の金メダル獲得となる。このまま進めば決勝で日本と当たる可能性もある。Jリーグで一皮向けた韓国のストライカーが、日本にその牙を剥き出しにするのも十分面白い絵になるだろう。紛れもなく今大会最高のストライカーであることを証明し続けるファン・ウィジョのプレーは、日本のファンも要チェックだ。
(文:キム・ドンヒョン)
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