サウジ連盟の強化プラン。日本もアジア大会の目的を再確認せよ
サウジアラビアが「U-23+オーバーエイジ」が基本のアジア大会に、あえてU-21代表を連れてきたのには明確な理由がある。それは指揮官曰く「2020年の東京五輪が、我々の連盟としての大きな目標になっている」からだ。
アル・シェフリ監督は「U-21代表をアジア大会に連れてくるのは、日本がオリンピックに出場するためにいつもやっていることだろう。だからこそ我々もこれだけ若い選手たちを連れてきた。東京五輪に向けてどのように準備するかは非常に重要で、選手たちが常に国際試合を経験する必要がある。サウジアラビアは1996年のアトランタ五輪以来、オリンピックには出場できていない。今は再びその舞台に立つための準備をしている段階だ」と強調していた。
そのうえで「これは計画に過ぎないが、今回のU-21代表の選手たちは、2022年のカタールワールドカップまでにより多くの経験を積んでA代表になっているだろう。それだけの能力はある。もちろん選手たちはもっと多くの試合に出場して、日本の選手がヨーロッパに行くように、サウジアラビアの外で経験を積まなければいけない。私はこのチームの選手たちにそういったことを求めている」とも述べている。
日本もアジア大会での目的は、サウジアラビアと同じではなかったか。そして近い将来、彼らは再びワールドカップ予選で激突するかもしれない。この壁を越えられなければ、日本にとって世界の舞台が遠いものになる。それだけ重要な意味を持つ一戦として、森保ジャパンには一層の奮起が求められる。
(取材・文:舩木渉【インドネシア】)
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