香川は残留でも出場機会は先に?
ファブレ監督は、香川のポジションを「9.5番、10番として考えている」と語った。だが、そもそもライプツィヒ戦で採用した[4-3-3]に、「10番」のポジションは存在しなかった。「9.5番」は、ワントップに入ったロイスがこなしている。ワントップのポジションを香川がこなすことは難しい。
また、決して香川が切り替えが遅く、守備意識が低いということではないが、そうしたディフェンシブな持ち味については、先発の3人の方が上回ってしまう、ということだろう。
こうした理由で、対ライプツィヒ戦でファブレ監督が採用した[4-3-3]の布陣においては、香川が居場所を確保するのは難しかったと言えるのではないか。
ファブレ監督は、戦術のバリエーションを広げることも示唆している。それが「10番」を活用するものであり、また、ワントップではなく違った形で「9.5番」を活用するものであれば、香川にもチャンスが巡ってくるはずだが・・・ただ、チームが戦術の幅を広げるには時間が掛かる。香川が8月中に他のクラブに移籍しなかったとしても、試合でプレーの機会が巡ってくるのは、しばらく先のことになってしまうかもしれない。
(取材・文:本田千尋【ドルトムント】)
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