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Jリーグ 6年前

トーレスが得点を奪うためにやり続けたこと。ボックス内でフリーに、点取り屋の本能と計算

text by 青木務 photo by Getty Images for DAZN

決定機で輝くためにトーレスがすること

 2-0とリードを奪って迎えた86分、トーレスは途中出場の安在和樹とともに右サイドのボールを追う。これはGKに処理されるも、福田がマイボールにするとそのまま持ち運ぶ。全速力で中へ向かうトーレス。そして、ゴール前に侵入したところで福田から絶妙なクロスが送られると、背番号9はダイビングヘッドでネットを揺らした。22日の天皇杯ラウンド16・ヴィッセル神戸戦で加入後初ゴールを挙げていたストライカーは、4日後のこの日、J1初得点をもぎ取った。

 誰からもマークされることなくポジションを取り、シュートを放った。ストライカーの本能と、緻密な計算が凝縮されていた。

 相手としては警戒すべきFWだが、トーレスはこの得点シーン以外にもフリーでフィニッシュに持ち込んでいる。歓喜の1分前、安在が右サイドを突破して低いクロスを送ると、トーレスは右足で合わせるも日本代表GK東口順昭の好セーブに阻まれた。この時はファーに膨らみながらタイミングよくニアに突っ込み、クロスを呼び込んだ。彼をマークする選手はいたが、一瞬の加速で剥がしている。

 フィニッシュのために最適な位置を探り当て、そこに侵入することができる。そうした動きが味方のチャンスにも繋がる。その点で、65分にも抜け目ない動きを見せた。

 自陣バイタルで相手の細かいパスワークに翻弄されるも、シュートは打たれず。マイボールにすると小野がドリブルで前進し、左へサイドチェンジ。三丸拡が中に持ち込み、トーレスはクロスするように左に流れる。三丸は金崎にパスを出し、金崎からトーレスにボールが入ると、最後は原川力がポスト直撃のシュートを放った。

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