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日本代表 6年前

森保監督が「東京五輪世代」に求める3つの能力。A代表にも通じる日本が抱えた積年の課題

text by 舩木渉 photo by Getty Images

森保監督が訴えた戦う姿勢の必要性

渡辺こうた
日本はベトナムに球際の勝負で劣勢を強いられた【写真:Getty Images】

 前半だけでもベトナムに数多く決定機を作られた。日本は流れの中からシュートに持ち込める場面がほとんどなく、セットプレーが数少ない希望になっていた。前半のスタッツを見ると、ベトナムのシュートが10本なのに対し、日本はわずかに1本だった。

 日本を率いる森保一監督は「(試合の)入りのところで相手に我々のミスから得点を与えて勢いづかせ、苦しい、難しい展開になった」と振り返り、「前半は球際で優位に立てなかった」と甘さを悔やんだ。

 もちろんハーフタイムで修正を加えた。日本は神谷と三苫薫を下げ、松本泰志と岩崎悠人を投入。システムも3-4-2-1から4-4-2に変えて、3バックのベトナムに対してミスマッチを作りながら反撃に出ようとした。この采配によってベトナムのカウンターを食らう回数は減り、ボールポゼッションも安定したが、結果的にゴールまでは結びつかなかった。

「相手のディフェンスに弾かれたボールとか、相手がシンプルに攻めてくる中で、クリアしたボールを拾われてそのままカウンターをいう局面が多かったと思う。そういったところの押し上げとか、ルーズボールをどう拾っていくかの予測とポジショニングということは、ハーフタイムに伝えました」

 森保監督はボールを失った後、相手にフリーで前を向かせてしまう場面の多さを危惧して選手たちに「球際」の重要性を改めて説いた。劣勢の45分間を終えたロッカールームでは「勝負にこだわっていくところ、球際のところで気持ちを見せてやっていこうということ」を強く訴えかけたという。

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