常に力を証明。新体制でもポジションを奪えるか
もちろんそれは可能性に過ぎない。同一のポジションを争うゲッツェとマハムート・ダフートは既にプレシーズンで数試合をこなし、一歩リード。合流の時期が遅れたこともあり、現時点で香川はファブレ体制の中核を担うには至っていない。かと言って、ラツィオ戦では出番が与えられなかったが、それだけで香川がファブレ監督の中で構想外と判断することはできない。指揮官は「選手たちをさらに良く知るための時間を必要としている」。
会見でファブレ監督は、フュルト戦のメンバーについて次のように述べた。
「誰が月曜にプレーするかは、まだ決まっていない。シーズンはとても長い。我々は優れたチーム編成を必要としている」
プレシーズンの流れを踏まえれば、フュルト戦で背番号23が先発する可能性は低い。だが「シーズンはとても長い」。それは誰より香川が知っているはず。何より14年にドルトムントに復帰して以来、監督がユルゲン・クロップからトゥヘル、ピーター・ボス、ペーター・シュテーガーと次々に代わっても、力を証明し、ポジションを確保してきた。同様にファブレ体制においても、徐々にそのクオリティを発揮していくに違いない。
(文:本田千尋【ドイツ】)
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