浸透はまだ不十分。新監督のアイデア
“初陣”を迎えるボルシア・ドルトムント。8月20日に行われるDFBポカール1回戦は、18/19シーズンでは最初の公式戦であり、何よりルシアン・ファブレ体制の初戦である。
ドルトムントは再び変革の時を過ごしている。暫定的に指揮を取ったペーター・シュテーガー前監督に代わり、今季より新たに60歳のスイス人監督が就任。過去にヘルタ・ベルリン、ボルシアMGを指揮したファブレ監督にとっては、勝手知ったるブンデスリーガへの復帰となる。
指揮官だけでなく、メンバーも代わった。ソクラティスやゴンサロ・カストロといった近年の功労者たちはクラブを去り、アブドゥ・ディアロやマリウス・ヴォルフ、トーマス・ディレイニー、さらにアクセル・ヴィツェルといった新参者たちがやってきた。
マルコ・ロイスやクリスティアン・プリシッチら既存の戦力と、そうした数々の新加入選手がどのように融合し、新生ドルトムントは、どのようなサッカーをピッチ上に展開するのか。ポカール初戦のSpVggグロイター・フュルト戦を目前にした現時点で、ファブレ監督のアイデアは、まだ浸透し切ってはいないようだ。
フュルト戦に向けた18日の会見で、ファブレ監督は「選手たちをさらに良く知るための時間を必要としている。準備はOKだが、まだ多くのやることがある」と述べている。
もちろんプレシーズンのわずか一月半ほどの時間だけで、新監督が自らのコンセプトを徹底し、戦術的に完成度の高いチームを実現するのは不可能だ。