「Aリーグで『無双』しても驚かない」
タッカーマン氏は、本田にはキャリアを得て身に着けた「自信」があると言う。「本田のキャリアで特筆すべきは、常に新しい環境でチャレンジして自ら切り拓いてきたこと。そのキャリアを通じての経験があるからこそ、本田は豪州挑戦そのものでは、何も思い悩むことはないはず」と、その活躍を保証する。
実際のピッチでの活躍はどうかと問うと、4人のうち3人が、メキシコでの活躍を引き合いに出して答えた。揃って、数々の“本田△”の実現を予想している。
「本田は多くのことを期待されてピッチに立つが、特にチームとして求められるのは実際にゴールを決めること。メキシコでのシーズンを良い形で終えることができたので、メルボルンのファンも同じことを期待できる」(ウィリアムズ氏)
「安定した高いクオリティが期待できるはず。メキシコ、ワールドカップと良い状態で戦ってきているし、いきなりAリーグで『無双』しても驚かない」(ルガリ氏)
「パチューカ在籍時にやったのと同じ仕事ぶりを期待したい。ここ豪州では、そのポジションもあってアシストにより重点が置かれるだろうが、それでも本田のゴールはリーグ戦のハイライト映像で何度も取り上げられるはず」(スティール氏)
(2)は、本田の起用法に関しての質問だ。
ウィリアムズ氏は「昨季のベストプレーヤーだった左ウィングのリロイ・ジョージの退団を考えると、本田は左ワイドのポジションで試される可能性が高い。ただ、普段は右だし、それが合うかはじっくり見極める必要がある」と指摘。
これにルガリ氏も「あまり日本代表ではやってないかもしれないが、左利きだし、ジョージの抜けたポジションに入るのが一番スムーズ。でも、監督は本田をストライカーの後ろで使いたいだろうし、彼が前線ならどこでもできることで沢山オプションがあるというのは、監督にとっては嬉しい悩み」と同調する。
タッカーマン氏は、より具体的に中盤での起用を推す。
「ボールにできる限り多く触れられる中盤で起用すべき。チーム得点王のベサルト・ベリーシャ(現サンフレッチェ広島)を放出したことで、前目の仕事を要求されることも考えられるが、中盤でのプレーメーカーとしての役割を演ずることになる」
ちなみに、これらの回答は、一部で本田がボランチでのプレーを希望してマスカット監督に直談判したとの報道が出る前のものだから、なかなかの達観と言える。