前半の質は「3ゴール決めていて当然」(アッレグリ)
そしてその時のロナウドのプレーだが、悪くないどころかとても気が利いていたように見えた。D・コスタが走っていることを把握し、ゴールを背にして反転しながら絶妙なスルーパスを繰り出した。余計なタッチは減らしながら、簡単なダイレクトパスをつなぐにもフェイントを入れ、マーカーを吊り出してカウンターのスペースを作った。複数の選手にチェックされるも、大事にボールを守って味方へとつないだ。
そしてボールを持たないところでは、複雑に動いて相手DFの視野から逃れていた。味方の上がりに合わせて前線で蛇行しながらゴール前のスペースに顔を出す動きは、現役時代のフィリッポ・インザーギ(現ボローニャ監督)を見ているようだった。キエーボが5バック気味の守備を敷いていた割には、肝心要のロナウドがゴール前でフリーになっているシーンはわりと多かったように見えた。
「その時にボールが来なかったり、また逆にロナウドが開いている時に前線に味方が入っていかなったりしたことが問題だった。前半のプレーの質ならチームとして3ゴールは決めていて当然」とアッレグリ監督は試合後の記者会見で語っていた。そしてこれは、時間と練習が解決することだという。「こういう連係はお互いを知ってできるものなので、より難しいということだ。ロナウドは(全体に)合流してまだ7日だ」と言っていた。
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