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セリエA 6年前

「ユーベのロナウド」はどうだったのか? 随所で発揮した高質なプレー、CF起用が第一構想に?

text by 神尾光臣 photo by Getty Images

ロナウドの最前線起用は?

マッシミリアーノ・アッレグリ
前半の出来には満足していたアッレグリ監督。今後もCR7をCF起用するのか【写真:Getty Images】

 そんな彼らに対し、C・ロナウドを初めて実戦投入するユーベは相当に攻撃的な布陣をぶつけていた。C・ロナウドをセンターフォワードに配置し、その下にはパウロ・ディバラ。両翼にはドゥグラス・コスタとファン・クアドラードというこれまた攻撃的な面々、サイドバックの面々もアレックス・サンドロにジョアン・カンセロと、後ろのカバーなど考えていないのではないかとも思えるような人選がなされていたのである。

 だが前半は、その布陣でセットプレーから1点を奪ったのみ。後半に入ってジャッケリーニの逆転PKが決まった後にアッレグリ監督は、マリオ・マンジュキッチを中央に入れてC・ロナウドを左サイドに移す戦術変更を行うに及んだ。ユーベは終盤になってやっと同点、再逆転に成功。そしてロナウド自身は、ノーゴールに終わった。

 レアル・マドリーのカリム・ベンゼマのように、ロナウドに点を取らせるには別にCFが必要で、彼を最前線に置くと機能しないのでは――そんな評価もできそうだが、アッレグリ監督は「前半の布陣は気に入った。チャンスをたくさん作ったからだ」と力説していた。指揮官の第一構想は、あくまでこの日の前半のような布陣にあるようだ。

 ロナウドは、CFであっても前線の中央には居座らせない。あえて左サイドに大きく開かせ、少し中盤に”落ちて”ボールを受けさせる。ディバラもまた右サイドに開いたり、臨機応変に下がったりさせる。

 そうやって前線に大きくスペースを空け、クアドラードやサミ・ケディラを前線に走りこませたり、D・コスタを大外から少し内側に入ったスペースに切り込ませたりする。ターゲットを相手に絞らせないようにするという意図が見受けられた。

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