何ができて、何ができないのか
マリノスのゴールマウスを守る飯倉大樹は、前節の広島戦に1-4で敗れた後「うちらしくないというか、昔だったらやられていないような部分も簡単にやられて失点というのが結構ある」と警鐘を鳴らしていたが、今度はより強い言葉で現状への危機感を口にした。
「俺たちとしては戦術とか戦い方云々よりも、チームとして、マリノスとして、選手1人ひとりがもっと誇りを持って戦うべきだし、そこが今は一番必要だと思う。今日は相手がうまかったという戦術的な話よりも、勝てていないことは選手の責任だし、そこは1人ひとりがもうちょっと感じて、次の試合に向けてしっかり入っていかないと。負け癖じゃないけど、失点して、今日は得点も取れなかったので、自分たちが何ができて、何ができないかというのはもっと1人ひとりが考えなければいけない」
今こそ、「できること」と「できないこと」を整理して、もう一度対戦相手を恐れさせた頃の積極的なサッカーを取り戻す時ではないか。「ノーマルライン・ノーマルプレス」のままでは、マリノスの倒し方を真剣に考えてくる相手に競り勝つことはできない。
フロンターレ戦で見えたのは、ボールを相手に握られた時に攻守両面で手詰まりになって後手に回ってしまうこと、そして守備を意識しすぎると攻撃にチャレンジする前向きな姿勢が失われてしまうことだ。直近3試合で11失点していたことを考えれば守備を意識するのは当然だが、連敗でメンタルが後ろ向きになりがちだと攻撃面にも消極的な影響が出てしまう。
「負け始めるとネガティブな部分で、選手1人ひとりもどこかで誰かのせいにしたりする。勝っている時はそういうメンタリティはないんだけど、負けが続いてくると、戦術がどうとか、1個のミスや敗戦を、ミスした選手のせいにしたり、だから消極的なプレーのメンタリティになったりするのはよくあること。やっぱり俺たちとしてはもっと挑戦者というか、順位的にもそうだし、もっとチャレンジする気持ちを持って入らなきゃいけない。単純にそういうところが欠けていた」