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アーセナルはどう生まれ変わるのか? 夏の補強をチェック。エメリ新監督の兵法を読む【粕谷秀樹のプレミア一刀両断】

シリーズ:粕谷秀樹のプレミア一刀両断 text by 粕谷秀樹 photo by Getty Images

ラムジーの去就問題をいかに解決するか

アーロン・ラムジー
今季末に契約満了を迎えるアーロン・ラムジーの去就問題が浮上している【写真:Getty Images】

 現有戦力に異存のないエメリだが、サイド攻略に関してはどのように捉えているのだろうか。ヘンリク・ムヒタリアン、アレクサンドル・ラカゼット、ピエール=エメリク・オーバメヤン、メスト・エジルなど、攻撃陣はどちらかといえば中央でのプレーを好む選手が多い。ダニー・ウェルベックもサイドをこなすが、本質はセンターフォワードだ。プレシーズンマッチで何回かテストされたルーカス・ペレスは、エメリの信頼を勝ち取るまでには至らなかった。

 強化担当のスベン・ミスリンタートがブンデスリーガに、ラウル・サンジェイがリーガ・エスパニョーラに太いパイプを築いているため、ウィングの有望株を獲得する可能性はまだ残されている。レヴァークーゼンのレオン・ベイリー、バルセロナのウスマヌ・デンベレあたりに接近しても不思議ではないだろう。

 なお、人種間の問題に嫌気が差し、エジルがドイツ代表からの引退を表明した。インターナショナルマッチウィークは休養、調整に充てられる。アーセナルにとって、この夏〈最高の補強〉だ。

 今はウィングを獲得するとともに、アーロン・ラムジーの処遇をハッキリさせなければならない。来年6月30日で満了となる現行の契約を更新していないため(8月2日現在)、今夏の市場で移籍する可能性も浮上してきた。慰留か放出か、アーセナルOB、サポーターの間でも意見は二分され、「一部で報道されているエジルと同等の週給を要求している、が事実だとしたら、即刻放出すべきだ」という厳しい声も聞こえてきた。

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