日本代表の宇佐美貴史【写真:Getty Images】
アウクスブルクに所属する日本代表FW宇佐美貴史は、新シーズンに向けたトレーニングを開始しているチームにいまだ合流していない。移籍を希望していることがその理由ではないかとの見方もある。
日本代表としてロシアワールドカップに出場した宇佐美は、オフを終えたあとアウクスブルクに合流することが予定されていた。だがクラブは数日前に宇佐美の合流が遅れていることを明かし、「プライベートな理由」のためまだ日本に滞在していると伝えていた。
宇佐美は昨季レンタルで在籍したフォルトゥナ・デュッセルドルフへの完全移籍を希望する姿勢を明確にしているという。28日付の独誌『キッカー』は、宇佐美が練習欠席を通してアウクスブルクに移籍成立への「プレッシャー」をかけているという見方を伝えた。
マヌエル・バウム監督も、宇佐美について「もちろん彼はデュッセルドルフに残りたがっている」と認めている。だが両クラブ間の移籍交渉は合意に達してはいない。
宇佐美は昨季のデュッセルドルフで8ゴール3アシストを記録するなどの活躍を見せ、FW原口元気とともにチームの2部優勝と1部昇格に貢献。デュッセルドルフは完全移籍での獲得に向けた交渉を行っていたが合意に至らず、宇佐美は一旦アウクスブルクに戻ることになった。
アウクスブルクに残留した場合、出場機会獲得に向けた状況は厳しくなることが見込まれる。チームに合流していない宇佐美とはフィジカルコーチのアンドレアス・ボイムラー氏のみが連絡を取っており、監督自身が連絡を取っていないことも、新シーズンの構想に含まれていない証拠ではないかとみられている。
アウクスブルクは完全移籍の条件として移籍金300万ユーロ(約3億9000万円)を要求しているとも報じられている。宇佐美は新シーズンをどのクラブで戦うことになるのだろうか。
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