Jリーグに新たな強力コンビ誕生
この夏、アンドレス・イニエスタを獲得したヴィッセル神戸に並び、移籍市場を騒がせたのはサガン鳥栖だった。
最終ラインの中心だったチョン・スンヒョンを鹿島アントラーズに引き抜かれたものの、その鹿島から金崎夢生を獲得。さらにアトレティコ・マドリー退団を表明していたフェルナンド・トーレスを迎え入れ、昨季までのエースストライカーだった豊田陽平も韓国から復帰した。
J1第17節を終えて降格圏に沈む鳥栖は、前線のパワーアップで息を吹き返すのか。28日に行われたJ1第18節のジュビロ磐田戦では、さっそくF・トーレスと金崎の2トップが採用され、システムも彼らに合わせて変更された。
2トップであることに変わりはないが、システムは従来の4-3-1-2から中盤をフラットに並べる4-4-2になった。チーム内に純粋なウィンガータイプの選手がいないこともあって、右サイドにはこれまでトップ下を務めることが多かった小野裕二が、左サイドにはセントラルMFタイプの福田晃斗が入った。
F・トーレスと金崎の役割は、一見するとわかりやすい。ペナルティエリアの幅からあまり動かず、最前線でターゲットになるF・トーレスと、その周りを広く動き回る金崎という組み合わせである。ただ、彼らそれぞれの力を100%引き出すには時間がかかるかもしれない。
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