ローマのモンチSD【写真:Getty Images】
バルセロナが24日、リーグアンのボルドーに所属する21歳のブラジル人FWマルコムを獲得したと発表した。ローマが合意発表を行なった直後だっただけに、世界に衝撃が走っている。ローマのモンチSD(スポーツ・ディレクター)はクラブの公式ツイッターを通じて公式声明を発表した。24日に英紙『ガーディアン』が報じている。
事の発端は、ボルドー側の心変わりから始まった。現地時間23日にローマがマルコム獲得に関する合意を発表。移籍金3600万ユーロ(約46億9000万円)でクラブ間合意し、今日にもメディカルチェックと最終交渉を行う予定だった。しかし、直前になってバルセロナがローマよりも良い条件のオファーを提示。これを受けて所属元のボルドーが心変わりし、マルコムに出発許可を出さなかった。
マルコム横取りの噂が流れてから獲得発表するまで24時間経たないうちにバルセロナが移籍金4100万ユーロ(約53億3000万円)+ボーナス1000万ユーロ(約13億円)でマルコムを獲得したと発表。
まず最初にモンチSDは「説明するのは簡単だが理解しがたい」と困惑した様子を見せている。続けて「我々は選手、代理人、ボルドーとの間で契約を結んでいる。午後11時にはメディカルチェックの場所に到着する予定だった。全てが順調だったため、我々は落ち着いていたし自信も持っていた」と、バルセロナの強奪劇は予想外の出来事だったことを明かした。
メディカルチェックや最終交渉を終えていない段階でローマが合意発表しているが、これにも理由があるようだ。ボルドーのステファン・マーティン会長が契約を確認する声明を発表すべきだと主張し、ローマ側にも強要していたという。
また、バルセロナが直前になってオファーを提示した後、ローマ側も新しいオファーを提示したとのこと。ただ、ボルドー側がさらにオファーの金額を増やせと要求してきたため、「入札競争を望んでいなかった我々は、そこで交渉を取りやめた」とモンチSDは答えている。
さらに「我々は今回の出来事を調べ、訴訟を起こすかどうかを検討している。サインされた契約書はないが、マルコムの代理人やボルドーのオーナーとやり取りした記録、メッセージはたくさん残されている。それは証拠として価値のあるものだ」と語り、訴訟を検討していることを明かした。
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