ドイツ代表のメスト・エジル【写真:Getty Images】
アーセナルに所属するMFメスト・エジルは、ドイツ代表から引退することを表明した。22日にツイッターの公式アカウントを通して声明を出している。
ドイツ代表はロシアワールドカップで史上初のグループリーグ敗退という結果に終わり、国内で厳しい批判の対象となった。エジルも低調なパフォーマンスで批判を受けている。
大会前の時点から、ドイツ代表でのエジルを取り巻く環境は騒々しいものとなっていた。トルコにルーツを持つ同選手は、同じくトルコ系のMFイルカイ・ギュンドアンとともにトルコのレジェップ・タイイップ・エルゴアン大統領に面会。その写真がトルコ大統領選のために政治利用されたとして批判されていた。
エジルは声明の中で、エルドアン大統領との面会に政治的意図はなかったと説明。自身のルーツの国への敬意を表しただけだと主張している。その上で、ドイツサッカー連盟(DFB)やラインハルト・グリンデル会長から不当な扱いを受けたとして不満を訴えた。
「最近の出来事の結果として、現在のように人種差別や軽べつを受けているという感情がある限り、これ以上ドイツの代表レベルでプレーすることはない。誇りと興奮を抱いてドイツのユニフォームを着ていたが、今はそうではない」と代表引退を表明している。
現在29歳のエジルは2009年にドイツ代表にデビューし、2010年ワールドカップでの3位、2014年ワールドカップでの優勝などの好成績に貢献。計92試合に出場して23ゴール40アシストを記録した。
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