アーセナル前監督のアーセン・ヴェンゲル氏【写真:Getty Images】
アーセナル前監督のアーセン・ヴェンゲル氏は、22年間にわたって同じチームを率い続けてきたことを後悔しているのだろうか。フランス『RTL』のインタビューでの発言が注目されている。
ヴェンゲル氏は1996年にアーセナル監督に就任。3回のプレミアリーグ優勝や7回のFAカップ優勝などのタイトルをもたらしたほか、チームを毎年のようにチャンピオンズリーグ出場に導く安定した好成績を収めてきたが、2017/18シーズン限りでついにアーセナルを離れることになった。
在任期間は実に22年間に及んだ。マンチェスター・ユナイテッドを約26年間率いたサー・アレックス・ファーガソン氏には及ばなかったとはいえ、トップレベルのサッカークラブでは異例の超長期政権だった。
しかしヴェンゲル氏は、キャリアの中で最大のミスは何だったかとの質問に対し、「おそらく、同じクラブに22年間居続けたことだ」と返答。「私は動き回るのが好きなタイプだが、挑戦が好きなタイプでもある。時には自分の挑戦に囚われてしまっていたこともあった」と続けている。2004年以来プレミアリーグ制覇がないアーセナルを再び優勝させることにこだわりすぎてしまったという思いもあるのかもしれない。
「あらゆるものを犠牲にしてきたことを後悔している。周囲の多くの人々を傷つけてしまったと分かっているからだ。多くの人々を無視していた。家族や親しい人々を無視していた」とヴェンゲル氏は、監督という仕事のために支払ってきた代償の大きさも認めている。
アーセナル退任後も監督業の引退は表明せず、新たな挑戦への意欲を見せているヴェンゲル氏だが、今後の去就は未定。「どうするのかは自分にも問いかけているところだ。今後数ヶ月で答えを出さなければならない」とコメントしている。
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