フランス代表のバンジャマン・メンディは監督会見に乱入して優勝の喜びを爆発させた【写真:Getty Images】
ロシアワールドカップはフランス代表の20年ぶり2度目の優勝で幕を閉じた。
優勝セレモニーは大雨の中で行われ、フランスの選手たちは歓喜に沸いた。そしてその後も、お祝いムードは続き、ある1人のDFの行動が話題を呼んでいる。
決勝では出番のなかったDFバンジャマン・メンディーは、優勝セレモニー直後から自身のインスタグラムに次々動画をアップした。その中の1本には、ロッカールームを訪問したフランスのエマニュエル・マクロン大統領に「DABポーズ」を促す様子が収められいた。
「DABポーズ」はヒップホップがルーツで、両腕を斜めに伸ばす動作が特徴的。フランス代表のポール・ポグバや、イングランド代表のジェシー・リンガードら、サッカー界でも多くの選手がゴールパフォーマンスなどで披露してきた。いわばストリートカルチャーの象徴といえる動きを自国の大統領に披露させたのである。
40歳のマクロン大統領はフランスのゴール時にスタンドのVIP席で立ち上がって大喜びする様子が伝えられていたが、ロッカールームでも選手と一緒になって弾けていた。
また、メンディーはディディエ・デシャン監督の記者会見にも乱入し、机の上に乗って大声で歌っていた。チームのムードメーカーは、大会中に1試合わずか40分間の出場にとどまっても、優勝の喜びを爆発させていた。
極めつけは、またもインスタグラムの中に。決勝戦に出場していないにもかかわらず、クロアチア代表のキャプテンにして大会MVPにも輝いたルカ・モドリッチのユニフォームをちゃっかりゲットしていたのである。他にも背番号は不明ながらベルギー代表のユニフォームを着ている姿も動画に収められていた。
メンディーは今季マンチェスター・シティに加入したものの、シーズン序盤の負傷によってリーグ戦は7試合の出場にとどまっていた。フランス代表として挑んだワールドカップでも40分間のみのプレーで、合わせて約400分間しかピッチに立っていない。にもかかわらずプレミアリーグとワールドカップの優勝を経験した。タイトル1つあたり約2試合半ほどの計算になる。
フランス代表のムードメーカーとしてチームを盛り上げたメンディ。心身ともに万全の状態で臨める新シーズンは、さらなる飛躍と、SNSでの振る舞いにも注目が集まりそうだ。
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