クロアチアはなぜ“黄金”なのか
ルカ・モドリッチを筆頭とした豪華な陣容から、近年のクロアチアは黄金世代と呼ばれる。イバン・ラキティッチ、マリオ・マンジュキッチ、イバン・ペリシッチなどワールドクラスの選手が揃っている。
多くの選手がビッグクラブで活躍しているが、彼らが特別なのはクラブの格によるものではない。もちろん必要な点かもしれないが、このチームを“黄金”たらしめているのは一人ひとりが“名前以上”の戦いを見せ続けているからだ。レアル・マドリーで10番を背負うモドリッチも、バルセロナでいぶし銀の働きを見せるラキティッチも高い名声を得ている。だが代表チームのユニフォームを身につけた時に、その凄みはさらに増すのだ。
クロアチアはグループリーグを危なげなく突破した。アルゼンチン、ナイジェリア、アイスランドと実力国が並んだD組を3連勝で首位通過。特に、リオネル・メッシを擁するアルゼンチンを3-0で粉砕したゲームを世界中に衝撃を与えた。この時点でクロアチアはすでに称賛されるべきチームだった。しかし、彼らは満足しない。
茨の道となった決勝トーナメントでも進撃は止まらず。デンマークとのラウンド16、ロシアとの準々決勝はPK戦で勝利。準決勝のイングランド戦も先制を許す苦しい展開を強いられるも最後は延長戦の末に歓喜を手にしている
ダークホースはついに決勝に到達した。激戦の連続でコンディションは万全とは言えないだろうが、初優勝へあと一歩のところまで来た。相手は全てがうまく噛み合っている印象のフランスだが、勝機はある。