フランス代表のエヌゴロ・カンテ【写真:Getty Images】
フランス代表は1998年ワールドカップで初優勝して以来となる、20年ぶりのワールドカップ優勝を目指している。準決勝でベルギー代表を下し、ついにタイトルに手が届くところまで来た。優勝を果たす上で、フランス代表の“苦労人”エヌゴロ・カンテの活躍は欠かせない。13日にスペイン紙『アス』が同選手の生い立ちについて紹介している。
両親はマリからフランスに渡った移民で、カンテはパリ郊外の街で育った。フランスが1998年ワールドカップで初優勝を飾った時、まだ7歳の少年だったカンテ。しかし、貧困の家族を救うべく拾ったゴミをリサイクルセンターまで運ぶ作業を日々行なっていたという。11歳の時には父親が他界し、さらに苦しい生活に直面していた。
その後サッカーを始め、2001年に加入したシュレンヌでは9年間過ごしている。2010年にはブローニュでトップチームに昇格し、2013年にフランスのカーンでプレーした。2015年にレスター・シティへ移籍すると、中盤の要として活躍しチームにプレミアリーグ初優勝をもたらしている。その翌年には名門チェルシーへ移り、そこでもリーグ優勝に貢献する働きを見せていた。
それと共にフランス代表の招集メンバーに定着。身長168cmと小柄ながら、無尽蔵のスタミナで相手の攻撃を抑えている。事実、大会中の走行距離はロシアワールドカップの中でもトップクラスだ。“苦労人”カンテがいたからこそ、フランス代表は決勝戦まで進めたと言えるかもしれない。
【了】