データではイングランド優勢
現地時間10日に行われたロシアワールドカップ準決勝、フランス対ベルギーの一戦は1-0で前者が勝利を収めている。この結果フランスが決勝進出を果たし、20年ぶりの優勝へ王手をかけた。
そんなレ・ブルーの待つファイナルの舞台。残り一つの椅子を奪うべく対戦するのは、イングランドとクロアチアである。
これまでの対戦成績はイングランドの4勝1分2敗。英ブックメーカー『ウィリアム・ヒル』のオッズではイングランドに2.3倍、クロアチアに3.1倍が付けられており、前者が有利という予想になっているが、実力的には拮抗しているとみていいだろう。
スリーライオンズは今大会、ここまで4勝1敗という成績を収めている。平均年齢26歳と若いチームは、グループリーグ初戦のチュニジア戦では苦戦を強いられたものの、そこから徐々に調子を上げ、ベスト4まで辿り着いた。特に、決勝トーナメント1回戦のコロンビア戦では、苦手とされていたPK戦をものにするなど、大舞台でのプレッシャーをも跳ね除けた。伝統的な4バックから3バックに変更したその成果が表れているとみてよさそうだ。
一方のクロアチアはグループリーグを全勝で突破。「モドリッチ世代」、すなわち「黄金世代」と呼ばれる今大会のヴァトレニはグループリーグ第2節であのアルゼンチンを3-0で下し、敗退寸前に追い込んだ。勢いは決勝トーナメントに突入してからも落ちることはなく、デンマーク、ロシアとのゲームでは120分間の激闘の末PK戦で勝利を収め、ベスト4入りを果たしている。
決勝トーナメントでの2試合とも先制点を奪われているが、10分経たないうちに同点に追いつくことができる粘り強さは、今のクロアチアの強さの秘訣でもある。イングランドからすれば、1点を奪うだけでは安心ができないだろう。少なくとも2点は必要となってくる。