鍵を握る中盤の攻防。流れを引き寄せるのは?
フランスのスタメンは、ウルグアイ戦では出場停止だったマテュイディがトリッソに代わって左ウイングに復帰するとみられる。その他に関しては、不動のメンバーが起用される可能性が最も高い。
逆にベルギーのスタメンは読みにくい。FIFA公式サイトでは、アザールとルカクを2トップにアルデルヴァイレルト、コンパニ、フェルマーレン、フェルトンゲンで4バックを組む4-4-2が有力としている。
たしかに、日本戦までは3-4-2-1の形を基本としていたものの、チュニジア、イングランド、日本と対戦相手にことごとくウイングバックの裏を突かれてピンチを招いていたことから、ブラジル戦では守備時に4バックにスライドする動きを見せた。フランスにもエムバペという強力な右ウイングがいるため、左CBのフェルトンゲンをSBにスライドして当てることは考えられる。
鍵を握るのは中盤。フランスはカンテとポグバのコンビに復帰するマテュイディが加われば、守備力がさらに向上する。現在のサッカーシーンで守備的MFとしては最高の守備力を持つカンテを中心にアザール、デ・ブルイネを自由にさせなければベルギーの勢いを削ぎ、試合の流れを引き寄せることができる。
フランスのCBはヴァランとウンティティという最高クラスのコンビであるため、中盤で相手の自由を奪えばルカクであっても力を発揮することは難しい。また、マテュイディが豊富すぎる運動量でカバーすれば、ベルギーが得意とするカウンターのスピードも殺すことができる。そして逆に中盤でボールを奪えば、ポグバの“2つ先に通すパス”で一気に攻撃に転じることも可能となる。