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代表 6年前

ドイツが無残に散った5つの敗因。誤った戦術、拭えなかった慢心。絶対王者はなぜ墜ちたのか【ロシアW杯】

ロシアワールドカップ、連覇を狙ったドイツ代表だったが、その結果は同国史上初のグループリーグ敗退だった。4年前、ブラジルの地で圧倒的な強さを誇った王者がなぜ墜ちたのか。ドイツ在住記者が5つの敗因を検証する。(文:本田千尋【ドイツ】)

text by 本田千尋 photo by Getty Images

しがみついたポゼッション・スタイル

ドイツ代表
まさかのGL敗退に終わったドイツ代表【写真:Getty Images】

 ワールドカップ史上初の連覇の期待が掛かりながら、無惨に散ったドイツ代表。初戦でメキシコのカウンターに沈み、続くスウェーデンに薄氷の勝利を収めながら、最後は韓国を相手に衝撃の敗戦。通算1勝2敗でグループFの最下位に終わった。ドイツサッカー史上初のグループステージ敗退。優勝候補の一角に数えられたチームは、戦前の期待をまるで裏切る形で歴史に名を残した。その主な敗因は、何だったのだろうか。

 韓国戦の2日後、6月29日付の『エクスプレス』電子版は、「歴史的なW杯敗退 ドイツ代表チームの崩壊の根拠」と題する記事を掲載。同電子版はFWトーマス・ミュラーの「理由は多岐に渡る」というコメントを紹介しながら、10項目に分けて敗因を並べた。ここでは『エクスプレス』の取り上げる敗因を参考にしつつ、さらに5つに絞って検証してみたい。

 まずは1、「間違った戦術にしがみついたこと」。『エクスプレス』電子版は、ドイツ代表のポゼッション・スタイルを「サイドバックが高い位置で固定されるカウンターに弱いシステム」と形容している。初戦のメキシコ戦では、このドイツ代表の弱点が明るみなったと言えるだろう。特に右SBキミッヒの裏のスペースを徹底的に突かれ、カウンターの脅威に晒され続けると、しまいには失点。欧州予選やテストマッチでは、本大会のメキシコのようなインテンシティで襲いかかってくるチームは存在しなかった。

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