日本代表の西野朗監督【写真:Getty Images】
日本代表は5日、ロシアワールドカップの戦いを終えて成田空港に帰国した。
西野朗監督は、キャプテンの長谷部誠や日本サッカー協会の田嶋幸三会長とともに記者会見に臨み、自身の進退など様々なテーマについて語った。
その中で、2-3で敗れた2日のベルギー戦終了直後のインタビューで、「追い詰めましたけども…何が足りないんでしょうね…」と語り、敗因を明確に答えられらなかった理由を問われた西野監督。改めてその真意についての質問が飛び、次のように答えた。
「あの言葉を発するまで少し時間をいただいたと思いますが、ゲームが日本にとって好転していっている中で、まさかあのシナリオは自分の中で考えられない状況でした。あの30分間で自分に判断できるスピード感がなかった。まさかああいう状況になるということが考えられませんでした。
ベルギーに対して3点目もいけるというチーム力に自信を持っていいましたが、紙一重のところで流れが変わってしまった。私だけでなく選手たちも『まさか』という30分だったと思います。『何が足りなかったのか』というのは自問していたところでした」
西野監督も予期しなかった30分以上を残しての2点リードで、相手が同点に追いつき、勝ちにこようとする「瞬間」に、チームの正しい方向性を示す策を打ち出すことができなかった。その後悔が頭の中を駆け巡っていたようだ。
田嶋会長が「慰留しない」と明言し、西野監督は今月末の契約満了をもって日本代表監督の座を退く。ベルギー戦の「30分間」で埋められなかった世界との差を、いかに詰めていくかというミッションは次期監督の手に託される。
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