香川真司【写真:Getty Images】
ロシアワールドカップ決勝トーナメント1回戦・ベルギー戦から一夜明けた現地時間3日、ベースキャンプ地のカザンに戻った日本代表はメディア対応を行った。
ベルギーに逆転で敗れ涙を流す選手もいた一方、香川真司はどこかすっきりした様子で、表情には笑顔も浮かんでいた。香川は「正直、俺は笑っているなんて感じてなかった」と言う。それでも、「映像を見たんですけど結構…笑っている」。あの試合直後の心境として「この結果を受け止めなきゃいけないなって気持ちは強かったですし、応援してくれたファンの人がたくさんいるわけで、そういう人たちにしっかりとメッセージを送りたかったので、そういう表情になりましたね」と語った。
ロシアワールドカップでの激闘が終わり、8年に渡ってキャプテンを務めてきた長谷部誠が代表引退を表明した。「ミーティングで長谷部さんから直接、話はありました」と言う香川は、こう続ける。
「本当に、言葉が見つからないというか。長谷部さんが積み上げてきたものに対して本当にリスペクトですし、3大会キャプテンをやるっていうのは、やった人にしかわからない経験だと思うんで、本当にすごいなとしか言えないですね」
偉大なキャプテンが代表から離れることになり、日本代表は新たな時代へと移っていく。若い選手には今後多くの経験を積むことが求められるが、香川は「厳しい環境に身を置く」ことの重要性を説く。
「やっぱり厳しい環境に身を置くことが何よりも大事。大半は代表ではなくて、クラブチームでの活動が多くなってくる中で、やはりそういう厳しい環境に身を置いて戦い続けることで得られるものは計り知れない。それは海外に出れば出るほど感じるんじゃないかと。それはすごく思ったので、その必要性はやっぱりすごく感じますね」
(取材:元川悦子、文・構成:編集部)
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