ベルギーとの好勝負が払拭の鍵
「もちろん、非常に難しい決断だった。1点取られたが、時間が経過してもう1試合にも動きがあった。長谷部(誠)を投入した時に伝えた考えは、ハイリスクは避けろということだった」と試合後の発言を『ガーディアン』紙が伝えている。
「イエローを受けないように、4-1-4-1で守備的に戦うようにと指示した。チーム全体にも『行くな』と伝えるように言った。もう1点取られるわけにはいかなかった」
「あまり満足しているわけではないが、選手たちには指示に従わせた。勝利を狙いにいくのではなく、もう1試合の結果次第だった。少々残念なやり方だったとは思うが、あの時はあれ以外のプランはなかったと思う。ワールドカップではこういうことも起こる。結局は突破できたので、おそらく正しい決断だったと思う」
16強への進み方として気持ちの良いものではないし、もちろん神経をすり減らされる戦いだったが、それでも彼は正しかった。結果論としてはまさに正しい決断だった。
メンバーの入れ替えと4-4-2へのシステム変更が機能しなかったことで、指揮官にギャンブル以外の選択肢は残されていなかった。だが数日もすれば全ては沈静化し、このエピソードも過去の記録の中に収められることになるだろう。月曜日のベルギー戦で日本代表が好勝負を演じたとすればなおさらだ。
“赤い悪魔”はウルグアイおよびクロアチアと並んで、グループステージで全勝を収めた3チームの中のひとつだった。エデン・アザール、ケビン・デ・ブルイネ、ロメル・ルカクという世界最高の攻撃トリオを擁している。
ロベルト・マルティネス監督はグループ最終節のイングランド戦でファーストチョイスの11人を休ませる余裕も持つことができた。しっかりと休みを取り、自信を持って日本戦を迎えられることになる。