レジェンドも「全世界を侮辱した」と糾弾
一晩経っても、日本の「ボール回し」に対する議論は韓国でも尽きることを知らない。まずこの試合の中継の中で、元Jリーガーのアン・ジョンファン(安貞桓)は厳しい評価を下した。
彼は民放『MBC』で現地解説を務めているが、この放送で「これは全世界のサッカーファンを侮辱するようなサッカーだ。セネガルがゴールを決めると日本は負けてしまうのになぜ攻めない」と強く批判した。そのうえで「こんなサッカーを中継するのであれば昨日の韓国とドイツ戦を再放送したほうがいい」と言い放った。
アン・ジョンファンとコンビを組み、現地でキャスターを務めた韓国サッカーメディア『フットボリスト』のソ・ヒョンウク編集長も怒りを隠さなかった。彼は29日のコラムで「日本が託したこのボール回しは規定上、何の問題もない」としながらも「フェアプレーポイントで勝ち進んだチームが見せたプレーはアンフェアプレーだった。しかもセネガルがゴールを決める可能性のある状況での選択だ。理解はできるが、奨励することはできるまい」と批判した。
韓国の有力日刊紙もこのアンフェアぶりに触れている。『韓国日報』は29日付の紙面の記事にて「ダーティーなプレーで得たベスト16だった。勝負自体を避けようとしたプレーは国際的な憤怒を買っている」と批判した。
経済紙の『ソウル経済』も29日夕刊紙面の記事で「最もアンフェアなプレーにふさわしい試合をした日本がフェアプレーポイントでベスト16に勝ち進んだ」とし、「意図した粗末な試合に賛辞ではなく世界からの非難に晒されている」と厳しい評価をしている。アジア勢唯一のベスト16進出にも賛辞は見かけることでできなかった。
(文;キム・ドンヒョン【韓国】)
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