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代表 6年前

完璧すぎた“ロナウド封じ”。最悪の相手だったウルグアイ、骨の髄まで染み込んだその戦法【ロシアW杯】

text by 海老沢純一 photo by Getty Images

支配力のある相手なら違った結果に?

 後半に入ると、ポルトガルも55分にCKからペペのゴールで同点としたものの、62分にウルグアイが決勝点となるゴールを決める。GKムスレラからのロングフィードがトップ下のベンタンクールにつながり、左へパス。ポルトガルDF陣がボールの行方に釘付けになると、左の死角でボールを受けたカバーニが右足でカーブをかけたシュートを蹴り込む。

 この美しいシュートも、やはりウルグアイの速攻が生み出したもの。逆に遅攻に限界を感じたポルトガルは、スピーディーな攻撃を展開しようとするも、慌てた格好となってしまい、31本ものボールクリアを記録したウルグアイの守備にことごとく跳ね返される。

 ロナウドが苦し紛れのシュートを放つ一方で、カバーニはわずか3本のシュートで2点を決めており、ポルトガルにとっては点差以上に力の差を見せつけられた敗戦となった。

 この結果、先立って行われた一戦でアルゼンチンがフランスに敗れており、リオネル・メッシとクリスティアーノ・ロナウドが同日に姿を消すこととなった。1つの時代を牽引していた2人がともに30歳を超え、ベストな状態で迎える最後のワールドカップとみられていたが、満足のいく結果を残すことはできなかった。

 ボール支配力は、つい最近までチームの強さを表すバロメーターのようなものだった。しかし、今は全く異なる。仮に、ポルトガルはウルグアイではなく、支配力で上のレベルにあるチームが相手であれば、違う結果を手にしていたかもしれない。

 ただ、ウルグアイにとっても大きな懸念を残す勝利となった。2ゴールを決めたカバーニが74分に足を痛めて交代。フランスとの準々決勝を欠場となれば大きすぎる戦力ダウンとなる。交代で入ったストゥアニも優秀なFWながら、カバーニと比べれば2ランクも3ランクも下がってしまう。

 ウルグアイの堅守速攻がフランスを崩すためには、カバーニの存在は不可欠だろう。

(文:海老沢純一)

【了】

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