ウルグアイが見せた理想的なカウンターアタック
そして、今回のウルグアイ戦でもスタッツは同様の数字となっていた。ポルトガルは、ウルグアイに対して544本:277本とおよそ倍のパス本数を出しながら、ロナウドのボールタッチ回数は49回。しかし、同じく2トップの一角としてフル出場したウルグアイのスアレスは54回を記録している。
ポルトガルは、ボールを保持しながらウルグアイが敷く強固な守備ブロックにことごとく阻まれ、前線までつなぐことができなかった。
さらに、ゴディンとヒメネスという世界最高峰のCBコンビに囲まれたロナウドは完璧に封じられた。アタッキングサードでボールを受けられないロナウドは、サイドに流れたり中盤に降りる。しかし、それはゴールから遠ざかることを意味し、それこそがウルグアイの狙いだった。
ロナウドは、この試合で両チームトップとなる7回のドリブルを仕掛けている。本来であればロナウド=ドリブルというイメージがあるが、それはウイングとしてプレーしていた時代のこと。
現在はよりゴールに近いセンターFWとしてプレーしており、ドリブルを仕掛けている=いい形でボールを受けられていないという証。その結果、6本放ったシュートは全てペナルティエリア外からで、4本をブロックされ、枠内に飛んだのはわずか1本だった。
ボールを保持しながらいい形を作ることのできないポルトガルに対して、ウルグアイは理想的なカウンターアタックを見せる。
7分、ロナウドのスローインを自陣ペナルティエリア内で奪うと、ボールを受けたカバーニが逆サイドのスアレスへロングパスを送る。そして、スアレスがゴール前へクロスを入れると、一気に走り込んできたカバーニが頭で合わせて先制。
2トップの2人で奪ったゴールは、まさに電光石火。ポルトガルに対して、カウンターのお手本ともいえるゴールを見せつけた。