アルゼンチン戦で2ゴールを挙げたキリアン・エムバペ【写真:Getty Images】
現地時間30日に行われたロシアワールドカップ・決勝トーナメント1回戦、フランス対アルゼンチンの一戦は4-3でフランスが勝利を収めた。
この試合で2ゴールを挙げ、レ・ブルーのベスト8進出に貢献したのが期待のニュースターであるキリアン・エムバペである。まだ19歳という若さながらフランス代表の10番を背負う同選手はこの日の得点含め、これで大会3ゴール目。得点王争いにも食い込んできた。
中でも驚きだったのが、前半10分のシーン。自陣でボールを奪ったエムバペはそのままドリブルで前線へ駆け上がり、ペナルティエリア内に侵入してマルコス・ロホのファウルを受けPKを獲得。これをアントワーヌ・グリーズマンが決め、フランスに先制点がもたらされた。
地元テレビ局によるとエムバペはこの場面、なんと60mの距離を7秒で走破したとのこと。文部科学省の『体力・運動能力調査』データによるエムバペと年齢の近い、高校生の50m走平均記録は、平成27年度の7.16秒が一番良い数字となっており、背番号10はそれより10m長い距離を同じくらいの速さで、しかもボールを持ちながら走ったことになる。
過去にはリーグ戦でトップスピード44.7km/hを記録しており、これは世界最速の男・ウサイン・ボルトに並ぶ速さだと一時期話題になった。この試合でもエムバペは、トップスピード32.4km/hを記録している。これは両チーム合わせて一番良い数字である。
まだまだ将来が楽しみなエムバペ。フランスの20年ぶりの優勝は、この男の活躍に懸かっているかもしれない。
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