フランス代表の10番キリアン・ムバッペ【写真:Getty Images】
【フランス 4-3 アルゼンチン ロシアワールドカップ決勝トーナメント1回戦】
現地時間6月30日に行われたロシアワールドカップ決勝トーナメント1回戦でフランスはアルゼンチンに4-3で勝利した。
いよいよ始まった決勝トーナメント。その初戦は、順調にベスト16へ進んだフランスと、苦しみ抜いたアルゼンチンの好カードとなった。
立ち上がりに試合を動かしたのはフランス。9分、グリーズマンのFKがクロスバーを叩く惜しい場面をつくると、11分にはムバッペが会場の度肝を抜いた。自陣でボールを拾った19歳は、スピードに乗って中央突破。ファウルでも止めたいマスチェラーノを追いつかせずドリブルを続けると、最終ラインのロホもスピードでかわし、ペナルティエリアに入ったところでファウルを受ける。このPKをグリーズマンが決めて1-0となった。
その後のアルゼンチンは苦しい展開。メッシはカンテに監視され続け、自由にならない。グループリーグの活躍が評価されて先発に抜擢されたパボンも目立てなかった。
それでも41分、ディ・マリアの一振りがアルゼンチンを盛り上げる。左サイドからバネガが横パスをつなぐと、フリーで受けたディ・マリアが左足でロングシュート。強烈なシュートがゴールネットを揺らして1-1で折り返す。
良い流れのアルゼンチンは、後半の立ち上がりに追加点。48分、左サイドからのFKがファーサイドに流れると、メッシが拾って反転からシュートを放つ。このシュートコースにいたメルカドがコースを変えて逆転に成功した。
だが、フランスはここから一気に勝負を決める。57分、左サイドからのクロスが流れたところに入ってきたパバールが強烈なダイレクトボレーで合わせて同点弾を決めると、64分にはゴール前の混戦から一瞬で抜け出したムバッペが逆転ゴールを挙げる。
アルゼンチンはアグエロを投入して前がかりになるが、フランスはこの隙を突く。68分、自陣から素早くパスをつないで一気に前線まで運ぶと、ジルーのラストパスを受けたムバッペが冷静に沈めて4-2とした。
その後はアルゼンチンが必死に攻めるが、フランスは守備もかたい。アルゼンチンは後半アディショナルタイム、メッシのパスを受けたアグエロが決めて1点差とするが、時すでに遅し。同点弾を決めるチャンスは訪れなかった。
4-3で勝利したフランスは7月6日、ウルグアイ対ポルトガルの勝者と対戦する。
【得点者】
13分 1-0 グリーズマン(フランス)
41分 1-1 ディ・マリア(アルゼンチン)
48分 1-2 メルカド(アルゼンチン)
57分 2-2 パバール(フランス)
64分 3-2 ムバッペ(フランス)
68分 4-2 ムバッペ(フランス)
90+3分 4-3 アグエロ(アルゼンチン)
【了】