本田圭佑は再びスーパーサブとして日本を勝利に導くか【写真:Getty Images】
日本代表は30日、ロシアワールドカップの決勝トーナメント1回戦・ベルギー戦に向けてキャンプ地・カザンで練習を行った。
現地28日に行われたポーランド戦では出場機会のなかった本田圭佑だが、決勝トーナメントでもこれまで通りベンチスタートからのスーパーサブ起用が濃厚と見られている。
本人も「途中から出るというのが有力だとは思いますけど、自分自身はね、しっかり準備してね、スタメンで出る準備っていうのはいつでもできてるし、途中で出てもやるべきことはやることも整理はついてるので」と自らの現状を受け入れ、どんな役割でもこなす用意があることを強調した。
そして「点に絡む動き、プレー、アイディアを出すことしっかり準備を、そういった準備に時間をかけたい」と、コロンビア戦で途中出場直後にコーナーキックから決勝点を演出し、セネガル戦でもベンチから出場して値千金の同点ゴールを決めたような、結果に直結するプレーへの意欲を語った。
ところが「1試合で気合入れてね、最高のパフォーマンス出せるってことはこれまでなかなかできたことがない」と、若干弱気ともとれる言葉も。ただ、「試合の当日もうまくいかないことが多々出てくると思うんですよね。でもやっぱり求められることは次に進むこと。別に70%、60%しか出せなくても勝てばいいと。そこの駆け引き、ベルギーも全力をたぶん出し切れないでしょうから、しっかり駆け引きしたい」とどんな状態であっても勝ちに徹する姿勢を明確にしている。
もちろんベルギーは格上で、昨年11月の親善試合で日本は彼らに0-1で敗れている。今回も厳しい戦いが予想され、劣勢に立たされる時間も長くなるだろう。そんな予期せぬ出来事に遭遇した際、本田が意識するのは「楽しみながらというか、遊び心を持ちながら、未知のチャレンジ」をすることだという。
「それ(遊び心)を頭に入れとく、言葉として若い選手の頭にも入れとくというのは価値あることかなと思ってるんで。だいたい終わってから遊び心がなかったなって後悔してきたことが僕は多々あるんで、でもそれってそういうことをこの大会期間中に記録がかかってるような状態で、誰かが自分の脳に入れてくれるのは非常に価値あることだと思う」
運命のベルギー戦は、現地時間2日に行われる。日本にとってベスト8という未知の領域へ挑む一戦で、本田は自らの矜持を示すことができるだろうか。
(取材:元川悦子【カザン】、文・構成:編集部)
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