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日本代表 6年前

長谷部が語る自信と覚悟。「これまでとは違う」。代表キャリアを賭けて挑むベルギー戦【ロシアW杯】

text by 元川悦子 photo by Getty Images

「これまでとは違う経験を積み、違うチャレンジができる」

 長谷部自身にとってワールドカップのラウンド16というのは2回目。8年前にパラグアイと対戦した時はまだキャプテンマークを巻いたばかりで、ポジションも4-3-3の右インサイドハーフに入っていた。といっても、役割のほとんどが守備で、前に上がって攻めに関与する仕事は皆無に等しかった。

 パラグアイとの死闘は延長戦でも決着がつかず、PK戦に突入。3人目の駒野友一が蹴ったシュートが微妙に上に飛んでクロスバーを直撃し、これが致命傷となって、日本は8強の壁を超えられなかった。

 あれから8年の月日が経過し、当時26歳だった長谷部は34歳のベテランになった。代表キャプテンを8年間務め上げ、キャップ数も113試合に達している。ドイツでのキャリアもヴォルフスブルク、ニュルンベルク、フランクフルトを渡り歩き、今季はDFBポカール制覇という大きな成果も得ている。その卓越した国際経験値があったから、ポーランド戦終盤のような難しい局面で送り出されても冷静にチームの意思統一を図ることができたのだ。

 本人はまだ代表を退く気持ちはない様子だが、長いプロ生活の集大成的な意味でも今回のラウンド16・ベルギー戦は極めて重要な一戦となる。西野監督も8強という未知なる領域へと突き進むべく、あえてポーランド戦で6枚替えの大胆策を講じたのだ。大きなリスクを冒した采配に報いて、新たな歴史を作るためにも、今回こそは絶対にベルギーという高いハードルを越える必要があるのだ。

「これまで日本がベスト16に行ったのは2回(2002年日韓と2010年南ア)あって、今回が3回目ですけど、これまでの2回は西野さんも外から見て『予選リーグを戦っただけでいっぱいいっぱいの状態にあった』と。僕自身が経験した南アもそこに到達するためにすごく多くのものを費やしてきた部分があります。

 ただ、今回はこれまでとは違う経験を積み、違うチャレンジができる。個人的にもベスト8という大きな目標を持っていましたし、そこにいい状態でチャレンジできる。すごく楽しみですね」と長谷部自身も前向きに捉えているという。

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