乾貴士【写真:Getty Images】
ロシアワールドカップ・グループリーグH組第3節のポーランド戦から一夜明けた現地時間29日、日本代表が練習を行った。
セネガル戦でゴールを決めるなどベスト16入りに大きく貢献した乾貴士。グループステージでは4選手がネットを揺らしている。「今、自分たちのチームでいいと思うのはいろんな人が得点を取っているということ」と言う乾は「それは自分たちの強みでもあると思う。みんなでいろんなパターンで攻撃できている証拠」と手応えを掴んでいる様子だ。
決勝トーナメント1回戦の相手はベルギーとなった。「今大会のベルギーの試合も何度か見た」という乾貴士は、「個々の選手の能力はすごいものがありますし、本当に強いチームだなと」と評した。それでも「(昨年)11月にやった時は監督もコーチも違いますし、戦い方も選手も違うので、まだまだ自分たちもやれる自信は十分あります」と、ハリルジャパンから西野ジャパンに変わった点に言及した。
ワールドカップの約2ヶ月前に監督が交代となった。大会直前という時期について様々な報道が出たことについて乾は自身の見解を述べた。
「協会側がハリルさんを解任して西野さんにしたっていう判断。記事とかも俺は見ていましたけど、ハリルさんの時にあれだけ『解任した方が』とか報道で出ていた。でもそれをした途端に『何でこの時期なんや』みたいなとか。俺は見ていてちょっとよくわかんなかった。勇気のいる決断だったと思うので、俺らからするとその判断っていうのはその時から素晴らしいものだと思っていました。そういう判断をした協会に対して、次は自分たちが応えないといけないとは思っていた」
ベルギーとは昨年11月にも親善試合で対戦しているが、当時と日本が違う点についても乾は口を開いた。
「もうあの時はバラバラっていうか、選手同士は全然バラバラではないですけど、戦い方としてのやり方が全くなかったというか。今はみんなが意思統一して攻撃も守備もできているので、その違いがあるかなとは思います」
ヴァイッド・ハリルホジッチ前監督時代は「基本的に縦に速いサッカーをしないといけなかった」と乾。そして「自分たちはどっちかというとそういうタイプのサッカーは合わないと思う」と続けた。
「やっぱりこの3試合もしっかりボールを保持しながらやっていましたし、それが日本の良さでもあると思うので。ベルギー相手にもできるんじゃないかなと思います」
西野ジャパンのエース格として存分に力を発揮している乾は、スター軍団とのラウンド16でも違いを見せることができるだろうか。
(取材:元川悦子、文・構成:編集部)
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