ナンド・オルシ氏が絶賛した柴崎岳【写真:Getty Images】
現地時間28日に行われたロシアワールドカップ・グループリーグH組第3節、日本代表対ポーランド代表の試合は0-1でポーランドが勝利した。同時刻キックオフとなっていたコロンビア対セネガルの一戦は1-0でコロンビアが勝利しており、この結果セネガルと日本は勝ち点、総得点、得失点すべてで並ぶという状況に。しかし、フェアプレーポイントでセネガルを上回っていた日本が決勝トーナメント進出を果たしている。
日本にとって大一番となったこの一戦。海外メディアはどのように西野ジャパンを評価したのだろうか。
80年代にGKとしてラツィオなどで活躍し、イタリアでワールドカップを中継するテレビ局『メディアセット』で解説を務めたナンド・オルシ氏は日本の前半について「宇佐美貴史は乾貴士と比べると守備的だし、サイドハーフを務めた酒井高徳は本来サイドバックであるから、あまり攻撃的ではなかった」とあまり良い印象ではなかった模様。しかし柴崎岳については「日本の頭脳」と絶賛している。
また、同氏は「できるだけリスクを冒さないための布陣であるのはわかるが、ポーランドにはロベルト・レバンドフスキやピオトル・ジエリンスキがいる。攻撃陣には常に注意しなければならない。彼らはチャンスも作っていた。日本は吉田麻也と槙野智章以外に高さのある選手がいないので、ロングボールには十分に注意が必要」とポーランドの攻撃陣を警戒するよう促した。
この発言の直後、日本はFKからヤン・ベドナレクに先制ゴールを奪われた。オルシ氏は「何か違うものを見せなければならない。守るものはもうそんなにない」と日本に変化を加えるようアドバイスしている。
しかし西野ジャパンは、セネガルがリードされているという状況を把握し、試合終盤はリスクを冒さず後ろでボールを回し時間稼ぎに入った。ポーランドもリードしているため、前からプレスをかけにはこない。そのまま試合は終了し、日本は2大会ぶり3度目のワールドカップベスト16入りを果たしたのである。
試合の終わらせ方についてオルシ氏は「正直なところあまり好きではないが、リスクを冒さないためにこの選択をした意味はわかる」と理解を示している。
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