番狂わせ続出のロシア大会。2連敗のチームが意地を見せるケースも多く…
そしてグループEでは前回ベスト8のコスタリカが2連敗から、3試合目でスイス相手に2-2の引き分けに持ち込んだ。グループFのドイツを歴史的な敗退に追い込んだ韓国の場合、もう1つのカードの結果によっては逆転でグループリーグ突破の可能性もあったわけだが、ワールドカップで1勝するという意味は強い。
日本からすればポーランドは本来格上の立場にいる。西野朗監督は「ワールドカップに消化試合はありえない。敗退が決まっていてもなんとか日本に一矢という思い(がある)」と語り、エースのレバンドフスキも出場してくることを前提に警戒を強めている。ただし「しっかりボールを味方につけて日本らしいサッカー、さらにクオリティの高いゲームをやりたい。決して崩せない相手ではない」と語る。
「ワールドカップに簡単な試合なんてない」と乾も語るように、3試合目で突破がかかる日本もここまでの結果に浮かれることなく試合に入っていくはずだが、思い切って向かってくる相手に飲まれないように落ち着いてゲームをコントロールしていきたい。
最終的には引き分けでも自力でグループリーグ突破を決められる試合だ。長友は「もう1つの試合は関係なくて、自分たちとしては勝って首位で突破できれば自信になる」と語るが、気温30度を超える猛暑の中で行われる試合でもある。勝利を目指しながら時間帯と状況によって下手なリスクを冒さないゲームコントロールも問われてくるかもしれない。
(取材・文:河治良幸【ヴォルゴルラード】)
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