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代表 6年前

ネイマールだけじゃない。ブラジルの強さの根幹にあるもの。圧巻の守備力とコウチーニョの力【ロシアW杯】

text by 海老沢純一 photo by Getty Images

文字通りの“壁”となったチアゴ・シウバ

 そして、誰よりも重要なのが中盤の底にいるカゼミーロ。この試合でも両チームトップとなる8回のタックルを仕掛けてブラジルの中盤を引き締めた。このカゼミーロがフィルターとなることで、セルビアはカウンターのスピードを殺されてしまった。これほどの選手がアンカーの役割を担えば、チームはカウンターの脅威を感じることなく攻撃を仕掛けることができる。

 そして、最終ラインで砦となっているのがチアゴ・シウバである。前回大会、ドイツを相手に7失点を喫したのは、このチアゴ・シウバを累積警告で欠いたことが要因とも言われたが、その存在感は4年後の今でも絶大だった。

 今回のセルビア戦でも8回ものボールクリアを記録し、61分にはミトロビッチがヘディングで狙った決定的なシュートを文字通り“壁”となって弾き飛ばした。チアゴ・シウバとミランダが組むCBコンビは今大会でも屈指の安定感を持っている。

 DFラインで懸念されるのは、左SBのマルセロが開始10分にアクシデントによって交代を余儀なくされたこと。マルセロは、ブラジル伝統の超攻撃的SBとして攻撃面で大きな武器となっていた。

 ただ、代わって入ったフィリペ・ルイスも高い攻撃力を持ち、守備面でもハードなタックルで高い貢献ができる。仮に今後の試合でマルセロが欠場となっても大きな穴とはならず、逆に守備力は高まるかもしれない。

 右SBのファグネルもダニエウ・アウベスとダニーロの負傷によって先発の機会が回ってきた格好ながら、タックル2回、インターセプト3回、ボールクリア2回と高い貢献度を示していた。

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