西野監督が“本物”と認めて選んだ23人
監督就任から短期間でワールドカップに臨まなければいけない状況だったけど、23人のメンバーを信用しているのが伝わってくる。「お前らに任せたぞ」と。本物として認めているから呼んでいる。久保(裕也)や中島(翔哉)だって十分やれると思うけど、それを忘れさせるほどのことを今のメンバーはやっているよね。
経験のある選手ばかりで、ゲームでうまく力を発揮するための術を自分の中で持っている。西野さんには確固たるサッカー観がある。その中で自分が認めた人を選び、「あとは自分が責任を取るから」という感じ。“本物”がうまく働けるのか、働けないのかの二択であって、「わからない」というのがない。
最終節ももちろん勝ちにいかないといけない。ポーランドは敗退が決まっているけど、だからこそ気をつけないといけない。代表チームに負けていいゲームなんかない。次の世代に繋げるためにというのもあるからね。
ポーランドがどういう戦い方を選ぶかが気になるところだ。いい時のポーランドはしっかり繋ごうとするから、日本としてはその方がやりやすいと思う。繋いできた時は、ボランチにプレスをかけたい。そうすると簡単にボールを下げてくれるんだ。運び出しができないから、そこでリズムが切れるんだよ。
でも、ラインの裏に蹴ってきたり、レバンドフスキを狙うようなシンプルな戦いをしてきたら怖い。日本が一番苦手なやり方だね。長いボールに対応しているうちにラインも引いてしまうし、間延びした時にスピードやパワーで差が出てしまう。
2006年ドイツワールドカップのオーストラリア戦と一緒だよ。やられ続けていると、ボディブローを受けている気になっちゃうんだ。地上戦でやられたとしても、実際はその前の空中戦でもうやられている、というような。
【次ページ】ポーランドが繋いできてくれたらラッキーだが…