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日本代表 6年前

【岩政大樹×セネガル戦】守備を助けた攻撃との好循環。自信を深めた勝ち点1の価値【ロシアW杯】

text by 編集部 photo by Getty Images

セネガルのプランは崩壊。ポーランド戦は良さを前面に

サディオ・マネ
日本戦、サディオ・マネは左サイドで孤立気味だった【写真:Getty Images】

 セネガルは前半、日本がボールを奪いにくるまでは、ブロックの外側でシンプルにボールを回しておいて、日本がボールを奪いにこようとした瞬間に、縦方向にロングパスを蹴るシーンが多く見られました。

 ゴールに対して直線的に攻めるダイレクトプレーを意識していたため、セネガルは中盤にあまり人を配置せず、日本の守備ブロックの外側と前線に人を分けていました。後半になると、それに加え、斜め方向のボールを多く狙うように変化していきました。

 前半はエムバイェ・ニアンが昌子(源)選手のところにいて、イスマイラ・サールが長友(佑都)選手のところにいて、そこをターゲットにロングパスを蹴ることが多く、逆サイドのサディオ・マネが少し孤立してしまっていました。

 それが気になったのか、後半は斜めのロングパスを積極的に入れていくことによって、マネがボールが動いている間に中央にポジションを移し、他の選手たちと絡みながら攻撃できるという狙いに変えてきたように感じました。

 セネガルも、メンバー変更や立ち位置の変更などを含め、いくつかやり繰りをしてなんとか流れを引き戻そうと工夫していましたが、試合全体としては、やはり中盤で日本からなかなかボールを奪えなかったことが影響して、決して彼ら本来の戦いではなかったと思います。

 日本はこの試合で2失点を喫しました。2点とも細かな判断ミスが重なったことによる失点です。セネガルの2点目の場面も、サイドでマネに2人で対応しにいったところから、複数の選手のユニットの中でコミュニケーションが取れていなかったり、最も消さなくてはいけないGKとの間にクロスを通されてしまうなどの問題点は確かにありました。

 ただ、細かい判断や、ゴール前の守備の問題というのは日本の課題ではありますが、この失点シーンを取り上げて粗探しをしても、同じ状況がポーランド戦で再現されるわけではありません。この段階でポーランド戦を睨むのであれば、細かい部分の粗探しをするのではなく、今のチームにある、攻守の質やコンビネーションをもっと上げていくことが重要ではないでしょうか。

 特に、全員で前向きに攻撃面の良さを発揮して、それによって相手をより押し込める状況を作り、そもそも守備をする回数を減らす、ゴール前に入られる回数を減らしてしまうというアプローチも可能だと思います。

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