スイス代表のジェルダン・シャキリ(左)とグラニト・ジャカ(右)【写真:Getty Images】
【セルビア 1-2 スイス ロシアワールドカップ・グループリーグE組第2節】
現地時間22日にロシアワールドカップ・グループリーグE組第2節の試合が行われ、スイス代表はセルビア代表と対戦し2-1の逆転勝利をおさめた。この試合で見せたスイス代表2選手のゴールパフォーマンスが物議を醸していたが、出場停止は免れたようだ。25日に英紙『スカイスポーツ』が報じている。
同紙によると、スイスのグラニト・ジャカとジェルダン・シャキリに対する出場停止処分はなく、罰金7633ポンド(約111万2000円)にとどまったという。また、スイスのシュテファン・リヒトシュタイナーにも罰金3816ポンド(約55万6000円)が科せられている。
事の発端は、ジャカとシャキリが得点後、アルバニアの国旗に描かれている“双頭の鷲”を意味するゴールパフォーマンスを披露したことにある。ジャカの両親はコソボより移民してきたアルバニア人で、兄のタウラント・ジャカはアルバニア代表だ。シャキリはコソボ出身。
コソボは紛争の末にセルビアから独立した国だが、セルビアは独立を認めていない。ただ、アルバニア人が多数占めていることからアルバニアはコソボの独立を支持している。2014年に行われたセルビア対アルバニアの試合で乱闘騒ぎが起き、没収試合になったほど政治的問題は深刻だ。
ジャカとシャキリは相手が他ならぬセルビアだったからこそ、このようなゴールパフォーマンスをしたと考えられている。ただし、国際サッカー連盟(FIFA)は政治介入を認めていない。そのため、FIFAはこの問題の調査に乗り出していた。
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