大迫は日本を高みへ導けるか
次なる相手・ポーランドもセネガルとは違ったタイプではあるが、屈強なDF陣が揃っている。ただ大柄な分、足元に弱かったり、細かい技術や速さについていけなかったりするケースも出てきそうだ。そこは大迫にとっての大きな突きどころ。裏を狙ったり、相手を背負いながら反転してシュートを打ちに行くなど多彩なパターンが考えられそうだ。
そうやって最前線で相手を混乱させられれば、2試合で5失点しているポーランド守備陣は自信を失うのも早そうだ。大迫にはドイツで身に着けてきた駆け引きの力を遺憾なく発揮してもらいたい。
相手最前線に陣取るロベルト・レバンドフスキとの戦いも注目される点。同じドイツ・ブンデスリーガ1部でプレーしている大迫にとって、過去2度のリーグ得点王に輝いたポーランドのエースは1つの理想形ではないだろうか。ただ、今回は彼もいい形でプレーできていないだけに、自分の方が強い輝きを放てるチャンスだ。
とにかく大迫がゴールを量産してくれればくれるほど、日本代表は勝ち進み、日本サッカーのレベルも上がる。そのけん引役として、背番号15は圧倒的な存在感を示す必要がある。ポーランド戦では今度こそ大会複数得点を奪って、稲本潤一や本田という先人たちに肩を並べること。その高みを貪欲に粘り強く狙い続けてほしい。
(取材・文:元川悦子【カザン】)
【了】