ポーランド代表のFWロベルト・レバンドフスキ【写真:Getty Images】
大きな期待を背負ってロシアワールドカップに乗り込んできたポーランド代表FWロベルト・レバンドフスキだが、グループリーグ第2節までを終えて無得点と沈黙している。
ロシアワールドカップの欧州予選で10試合に出場し16ゴールを挙げて得点王にも輝いた世界屈指のストライカーは、2戦2敗でグループリーグ敗退が決まってしまった母国代表を救うことができなかった。
今季はバイエルン・ミュンヘンの一員としてブンデスリーガで30試合29ゴールで得点王のレバンドフスキだが、実はポーランド代表として臨んだ国際大会で満足な結果を残せていないことがデータから明らかになってきた。
サッカーデータベースサイト『Whoscored.com』によれば、レバンドフスキは今季のブンデスリーガで1試合平均本のシュートを放ち、計29得点を挙げた。おおよそ4.3本のシュートを放てば、1点が生まれる計算になる。
ところが、ポーランド代表で出場した国際大会でのスタッツは対照的だ。初めて挑んだメジャートーナメントであるEURO2012では、グループリーグ3試合にフル出場しながら1得点。1試合あたりのシュート数も3本にとどまった。
4年後のEURO2016では、5試合に出場して1得点。1試合平均のシュート数も2.4本にとどまっていた。そして欧州最強ストライカーとして迎えたロシアワールドカップでも、2試合に出場してゴールはなく、1試合平均のシュート数も3.5本となっている。
チャンピオンズリーグでも1試合あたり約4本のシュートを放ち、高い確率でゴールに結びつけた。クラブでのリーグ戦も1試合平均のシュート数は毎年4本を超え、3年連続30得点に目前まで迫っていたストライカーが、代表での国際大会になると急激に成績を落とすのである。
理由は定かではない。国を背負う巨大なプレッシャーが影響している恐れや、周りのサポートの少なさが関係している可能性もある。だが、ポーランドのエースとして戦う大きな国際大会実力通りのパフォーマンスを発揮できていない事実は、今大会の状態を見ても明らかと言えるだろう。
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